JRゲートタワー所在地 :愛知県名古屋市中村区名駅1−1−3 |
この複合施設はJR名古屋駅に直結するJR セントラルタワーズ、地下街のGate Walkと一体となる再開発事業であり、商業、レストラン街、ホテル、オフィス、バスターミナルなどからなる大規模複合建築である。同時に、この場所はJRと地下鉄やバスの交通結節点であるとともに、隣接するJRセントラルタワーズやJPタワー名古屋とも接続しており、大量で多様な通行量をさばく交通空間としての機能も必要とされる。 その理由から、駅前広場のガラスの大庇の設置、バスターミナルや地下通路の整備、JR名古屋駅2階デッキより直結する歩行者通路、15階のスカイストリートや屋上テラス、歩道の拡幅など、数多くの公共空間の整備がなされている。外観は大規模施設の単調さや圧迫感を軽減するため、文節したボリュームとなるような凹凸が施され、高層部は大通りからセットバックして配置されている。 内部空間では、商業施設の2〜4階部分は大きな吹き抜け空間を有しているおり、3・4階部分は複数の空中デッキで結ばれ商業施設の賑わいや楽しさを表出させている。また、この2階部分が歩行者通路として隣接するJR名古屋駅2階デッキやJPタワー名古屋とつながっている。15階の空中庭園はホテルのレストランガーデンとして利用されているが、ホテルやオフィスのフロント階であり、スカイウォークの接続階でもあることから、空中庭園の緑は多くの利用者に安らぎを与えるものとなっている。この他、低層階屋上や歩道の植栽などにも積極的な緑化が行われており、都市の環境性向上に力を入れている。 以上のように、公共空間の提供、外観および内部空間のデザイン、構造・環境性能、施工精度に至るまで非常に完成度の高い公共的建築として仕上がっている。 | ||||||||||||||||||||
(川普@寧史) | ||||||||||||||||||||
|
|