所在地 :富山県高岡市守山町47−1 |
国の重要有形・無形民俗文化財である「御車山」を通年展示する施設で、高岡市中心部の重要伝統的建造物群保存地区である山町筋に建つ。 展示館、観光案内所を有する約2700uの建物は、高岡御車山祭りの伝統を守り育てる拠点、“ものづくりのまち高岡”の工芸自術を伝える拠点、伝建地区の街並みに溶け込んだ観光の拠点、子供から大人まで祭りを学び楽しむ拠点、すなわち近世高岡の文化遺産群を巡るまち歩きの拠点となることが求められた。 まちに7基ある高さ10mの御車山は4カ月交代で実物展示され、山車をはじめ、祭りの歴史や文化、工芸技術を見ることが出来る。 伝建地区の中に大きなボリュームで多機能の施設を収めることが要求されたこのプロジェクトは、3つの通りに面した複雑な敷地形状、伝建地区としての佇まいを求められる一方で準防火地域として要求される耐火性、住宅が建ち並ぶ利屋町の通りに御車山の出入りする高さ10mの開口を持つボリュームが面する、など多くの解決すべき難題を抱えていた。 設計期間は2年半に及んだという。異なる要求を持つ多くの関係者たちと丁寧に協議を重ね、絡み合う課題をひとつずつ解きほぐしながら計画をまとめ上げた設計者には敬意を表する。地域に根付いた活動を続けてきた設計チームだからこそなし得たのであろう。 土蔵造り家屋の建物がRC造であることや、通りごとに異なる外観に最初やや違和感を感じたが、説明を聞くと納得でき共感を覚えた。 様々な制約条件の中で、出来ることを精いっぱい考え実現させた、設計者たちの誠実さと真摯な姿勢が伝わってくる建築であった。 |
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(陶器 浩一) | ||||||||||||||||||||
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