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今年で4年間の人気を終えて審査委員長を辞める。今まで接点のなかった中部の人達とかなり仲良くなれたので寂しさが残る。あっという間の4年間だった。
この4年間で中部建築のレベルは確実に上がった。一般部門の、八事交番/八事山興正寺参拝者駐車場/興正寺公園(45)、クリニック かけはし(46)、カンガルーのおうち うれしの東保育園(46)は、大組織の中での個人のレベルの高さを認識した。
金沢海みらい図書館(44)、北沢建築 工場(45)、正願寺(47)は建築の正統派の良さを私に再認識させてくれた。森のオフィス(44)、愛知産業大学 言語・情報共育センター(47)、道の駅 FARMUS 木島平(47)は若い人達の力を示していた。長野県立こころの医療センター駒ヶ根(45)、Share金沢(46)は、丁寧な建築だ。ROKI Global Innovation Center-ROGIC-(47)の建築家の力量はかなり高い。
44回の住宅レベルが高いと書いたが、47回はそれ以上だった。ありんこの家(44)、光の郭(45)、緑縁の栖(45)、コヤノスミカ(46)、ワークショップ(46)、eaves house(47)と、全回入賞した建築家達の力量とコンセプチュアルな形はうならせるものがあった。おもちゃ箱(44)、覚王山の住宅(45)、緑園生活(47)の入選までつなげたグループも評価出来る。Turn, Turn, Turn(46)、名古屋のコートハウス(47)、Nesting in the Sky(47)、羽根北の家(47)、潜る地層・上る地層(47)はコンセプチャルな作品だ。HOUSE S(44)はひたすら美しい。
審査員の増澤氏からsan grams(47)が選外になった時、「美しい建築」を選んではいけないのかという質問が出た。それは建築の何を持って評価すれば良いかという事を私に問いかけた。私は44回の時に書いた@コンセプト、プログラムがしっかりしていて実際の建物になっても、それが継続しているかどうか。A人が集まったり、居心地が良い雰囲気や空間になっているか。B 形のための形を目指すのではなく、デザインの基本が形()ではなく、型(fo)に置かれていて、出来上がった建物にそれを感じるか。C 構造までアイディアが至っているか。環境やエネルギーを考慮した建築になっているか。D 身体性(somethtic)が感じられるか。で建築を評価しているが、彼のこの素朴な疑問にもいつか答えようと思った。
この4年間は、私にとって自分の建築を作る時も含め、色々な判断基準を培うことが出来た。
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(新居 千秋) |
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