所在地 :愛知県豊田市東山町四丁目1206番地1 他24筆 |
約28.8haの広大な「自然観察の森」を点と線で結ぶ観察路やサテライト施設を設置し、ネイチャーセンターを森の玄関として計画。自然地形を利用して各フロアはすべてのその階の高さの地形につながって自然に森に出ていける。構造的には橋梁の考え方で両端部を両斜面に基礎で緊結し、地震時等の水平荷重を両斜面部分が負担する構造計画。2階部分がずれていることで、1階エントランスのピロティとなって庇のような役目となり雨の日など有効になっている。ネイチャーセンターの斜めの窓と交差する内壁で作られた菱形の窓からより複雑な光が落とし込まれ、木漏れ日のような光の濃淡によって来訪者は徐々に自然の森の中へと導かれる、なるほどそれが交差する内壁の意味だったのかと納得。また、森のサテライト施設は自然になじむよう木造組構造とし、風通しと光の移ろいを楽しむデザインになっている。全体計画としてはバランスの良い配置で構成され、事務室を中心に据え来訪者にわかりやすいサイン計画も秀逸。建物の外壁も維持管理し易いガルバリウム鋼板のフラット葺きにすることで来訪者にやさしい設計となっている。地球環境維持への配慮も好感が持てた。ただ、最初に見えてしまうダブルスキンとして交差する内壁の裏側の桟がエントランスの正面ということもあり目につく。2階部分の展示スペースでも斜めの壁に水平展示という形はもうひと工夫ほしいところ。 | |||||||||||||||||||||
(冨田 真知子) | |||||||||||||||||||||
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