第42回 一般部門 入賞

所在地 :長野県大町常盤7791−3他
 場所は長野県安曇野地区。北アルプスの雄大な景観と大自然を満喫できる壮大な国営公園の中のレクレーション施設。
 自然を楽しみながら体験・学習が出来る4施設で構成され、空中散歩が出来る林間トレイルで施設が繋がっている。

 「森の体験舎」空中トレイルから2階のギャラリーへアプローチする。
 中に入り正面の吹抜けから創作工房や料理工房が見渡せる。対面にある併設された大屋根の広場は雨の日でも活動が出来る戸外空間となっている。
 「大草原の家」北アルプスの大草原に面して弓なりの形状をした丘のような外部空間では、屋上広場や階段デッキなどで雄大な眺望が楽しめる。
 屋内には立体ネット遊具があり、小屋裏空間や迷路のように回遊できるゾーニングなどで建物全体を遊戯化した施設である。遊具に関して事務所内で安全委員会を設け、事前にシミュレーションやワークショップを繰り返し確認をしてつくられている。子供達が元気に走り回り、大人達は雄大な景色を楽しみながらくつろげる場所になっている。

 「森のゲート」保全林との結界にある休憩・展示施設。
 自然に馴染むような葉を思わせるフォルムと葉脈のような架構で構成。
 鷹が生息し巣をつくる場所である保全林へアプローチするゲートは、カーブに沿って奥に行く程幅や高さが狭まり期待感を高めている。

 「森のトイレ」休憩と雨宿りの場。
 とんがり帽子を乗せたようなトップライトが特徴ある円錐状の外観。
 広い公園内でこぶりながらもインパクトを与えている。

 各施設共通して木造で、デッキや土壁、公園内の石などの自然素材を多用し地形や等高線に合わせた形状と色彩で広大な公園に点在し、公園の各ゾーンへ誘導する上でのインパクトを与えつつも環境に上手く調和している。自然に抱かれ体感できるプログラムやイベントを誘発させる施設群は、子供だけで無く広い世代が幾度も通いたくなる場を提供している。
(川口 亜稀子)

主要用途 公園施設
構  造
木造 一部鉄筋コンクリート造
階  数 地上2階 塔屋1階
敷地面積
2,530,000.00u
建築面積
2,116.44u
延床面積
2,219.51u
建築主 国土交通省関東地方整備局
 国営アルプスあづみの公園事務所
設計者 仙田 満
 +株式会社環境デザイン研究所
施工者 北野建設株式会社
株式会社傳刀組
株式会社相模組
金森建設株式会社

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