所在地 :愛知県岡崎市康生通西四丁目71 |
プロポーザルによって選ばれた設計者が市民や行政と多くのワークショップを通してつくりあげられた。ワークショップでは地元の大学である愛知産業大学の延藤教授が指導されたとのことであるが、その成果が顕著に現れていると評価できる。 大通りという中央にゆるやかなカーブをもつ廊下的な空間が、その中ほどの大階段を含めて半外部的な空間として成功している。この貫く軸が多様な機能−図書館、博物館、市民活動施設、小劇場、レストラン等−を太く、大きく繋ぐ役割を果たしている。単純だがこの明快さは評価される。ワークショップによって市民ニーズを的確にとらえたであろうことが、多くの市民利用を促し、また空間的成功がそれによっても証明されている。 大きな建築ではあるが、周辺の歴史的な環境に配慮して、その色彩、高さ等は抑えられており、威圧感はない。駐車場は利用のピークに十分間に合っているとはいえないが、敷地の高低差を利用して、メインエントランス下の地下1階からアプローチするという動線は、巧みに処理され、市民に利用されやすい形になっている。入賞作品として評価される。 |
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(仙田 満) | |||||||||||||||||||||
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