丸美産業本社社屋新築工事
所在地 :名古屋市瑞穂区瑞穂通3丁目21
 名古屋市内瑞穂区役所のならびに建つ、木材関連の会社の5階建ての本社ビルである。
 通りへのファサードは、2階からパラペットまでダブルスキンの透明感のあるガラスカーテンウォールとなっているが、構造柱とマリオンは木の縦格子で森の列柱がデザインされいて、会社のイメージを表現した建物に仕上がっている。構造体はSRC構造で、L型のコア部分に地震力が負担され、カーテンウォールに面した外柱は、H型鋼を芯に外側を唐松集成材で覆った一時間耐火部材で、長期軸力を負担させたハイブリッド構造となっている。木材をデザイン要素として取り込むのは最近の傾向でもあるが、構造体に取り入れた点がパイオニアとして評価に値する。脇の道路に面しては、道路斜線によりセットバックした建物の屋上の1階と3階の屋上は緑化が施され、威圧感なく感じられる。
 その他、エコ建築の実現のため日射の遮熱、断熱性、幹線道路からの遮音、メンテナンス等にも細かい計画がなされていて、新しい試みとして現場での施工にも配慮が伺われる。
 とかく冷たくなりがちなオフィスビルを、木材を外に表現することにより、軽快でしかも暖かく見せて、新しい街並みの顔となっている。この建物が先駆けとなって、木を表現したビルのデザインもひとつの流れにもなってきている。
(清 峰芳)
主要用途 事務所
構  造
鉄骨鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造:ハイブリッド集成材)
階  数 地上5階
敷地面積
1110.47 u
建築面積
879.66 u
延床面積
3243.99 u
建築主 丸美産業株式会社
  代表取締役 南 喜幸
設計者 高松 伸
  株式会社 高松伸建築設計事務所
施工者 鹿島建設株式会社中部支店
  執行役員支店長 齊木 清一
名工建設株式会社
  代表取締役社長 増永 防夫

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