![]() 所在地 愛知県名古屋市千種区千種三丁目6−10 |
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この建物は壁面緑化という強烈な印象のファサードをもつ文化小劇場である。大都市の住民が文化活動の拠点として劇場づくりの運動を展開し、ほぼ目標を達成し、完成させた住民参加型劇場である。 その目標としたところは、 @他とは違った特徴ある劇場 A額縁では難しい自由な演出のできる劇場 B狭い敷地の有効利用と収容人員300席の確保 であった。 このようにかなりハードルの高いテーマを解決に導いたのが全国でも数少ない円形劇場という発想だった。建築的にもたくさんの条件を整理し、手際よく解決している。円形の舞台とそれを取り囲む360度の客席は、近接していることもあってより近い視点、より広い視野でステージをとらえることができ、ホール全体を満たす一体感も期待される。また、円形劇場ならではの特徴ある演出や、独創的なステージでセッティングも可能である。 このように千種文化小劇場は自由度の高いハイレベルな舞台空間をもち、住民にとっても宝のような施設になっている。設計者の苦労と努力は評価すべきであろう。また、道路に面する二面を壁面緑化するという、環境問題解決の一手段としての提案は、市民にわかりやすいアピールとなっている。当初の期待通り見事にコンクリート外壁を植物が覆い、あの甲子園球場の雰囲気を生み出している。人工的に壁面緑化するのは歴史的にまだ浅いだろうし、データが少ないなか、意欲的にチャレンジした英断に拍手を贈りたい。 ( 田 中 楯 夫
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