所在地 : 富山県富山市芝園町三丁目1-26

 4つの小学校の統合にあわせて、中学校敷地に新築された小中学校一体型校舎である。富山市の都心に位置し、学校からは比較的高層の建物群と、その背景に立山連峰を臨む。またこの校舎の建設および維持管理はPFI事業として実施されている。
 小学校については、正門から東西に走るパサージュの南側1階に管理部門、2階以上に普通教室とオープンスペースが入り、パサージュ北側に体育館やプール、特別教室が並ぶ。体育館の床は地下1階レベルとし、高さを抑えてその上部にプールを載せるという方法をとっている。また体育館の様子をパサージュから見下ろす形になっており、視線のやり取りが楽しそうだ。
 パサージュの先にあり、小学校と図書室でつながる中学校では、アトリウムを中心に南に普通教室、北に特別教室が並ぶ。特別教室では、廊下との間仕切壁を展示スペースとしており、教科の雰囲気や授業の様子が伝わってくる。
 小中学校の普通教室が入る棟は柔らかく湾曲した形態となっており、このことでオープンスペース部分に変化が生まれ、教室周りの共用空間がもつ単調さを上手く消している。 一方、屋根を架けたパサージュの床が黒く素っ気なく仕上げられている点、パサージュと小学校の1階内部がガラスでドライに仕切られ、視線のやり取りに留まっている点は少々残念だった。2階以上の教室階ではパサージュに面してベランダが配され、パサージュとの関係が考慮されているのを見て、もう少しフレンドリーな空間づくりをする手はなかったかと感じたのである。
 正門右手の地域交流の場については、今後の地域ぐるみによる発展を期待したい。

(小松 尚)
主要用途 小学校・中学校
構  造
鉄筋コンクリート造 一部鉄骨造・鉄骨鉄筋コンクリート造
階  数 地下1階  地上4階  塔屋2階
敷地面積
24,382.42 u
建築面積
8,543.50 u
延床面積
22,041.42 u
建築主 富山市
設計者 清水建設・シーラカンスK&H・三四五建築研究所設計共同企業体
清水建設株式会社一級建築士事務所
施工者 清水建設・三由建設 建設共同企業体
三由建設株式会社

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