所在地 : 愛知県名古屋市中村区名駅四丁目27-1

 名古屋駅桜通口から笹島交差点に向かうと、ミッドランドタワーの南に、上層に向かってガラスファサードがスパイラル状に構成された、名古屋駅前地区5棟目の超高層ビル、モード学園スパイラルタワーズが目に入る。 かつて名古屋駅前の市道広井町線沿道は地下鉄建設とビルを一体的に開発するアーバンコンプレックス構想(藤川寿男著:ナゴヤエキ地下街物語)によって軒高31mに統一された昭和の名古屋駅前景観を構成していたが、JRセントラルタワーズ、ミッドランドタワー、モード学園スパイラルタワーの出現で、超高層ビル群による平成の名古屋駅前景観に変貌しつつある。上記著書によると笹島交差点の歩車立体処理は戦前からの行政課題で、笹島開発に伴い近年も行政課題として挙がったが議会の支持が得られず、結果として当事業により、一部実現されることになった。ビルの地下は南側の三井ビル南館から当該ビルを経て、ナゴヤエキ地下街に接続する地下自由通路となっている。この都市課題を受け、当該プロジェクトは都市再生特区に位置づけられる事業となった。
 この建物の最大の特色は、自らデザイナーである施主のデザイン・マインドによる。発端はコンペに百を超えるデザイン応募から選ばれた設計者の複数のデザイン提案から始まる。当初の構成は3つの学校がそれぞれ搭乗に中央コアを巻き上げるように上昇していく構想で、結果的には3つの学校は階層別構成となったが建物の形状は当初の構想が活かされた。ダンパー式免震を採用した柱構成はスパイラル状に配置され、施主の意図により内部の各所に現れ、構造設計者と施工者の苦心が伺える。内外ともモノトーンを基調とし、ポイントカラーの「赤」が配色され、学校建築につきものの定型的スペースは一切ない、知の創造を刺激する変化の空間でもある。終業とともに青色に変色していく夜景と、ドレスの巻き上げを意図する形状一体のタワー建築デザインが創出された。

尾関 利勝
主要用途 専門学校
構  造
鉄骨造 
一部鉄骨鉄筋コンクリート造
階  数 地上 36階 地下3階 塔屋2階
敷地面積
3,540.06u
建築面積
2,365.75u
延床面積
48,988.96u
建築主 学校法人 モード学園
設計者 株式会社 日建設計
施工者 株式会社 大林組名古屋支店

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