ミッドランド スクエア

所在地 : 愛知県名古屋市西区牛島町6-1

 ルーセントタワーは名古屋駅の北に、組合施行市街地再開発事業により建設された商業・サービス機能と電力施設を持つ主用途オフィスの超高層建築である。地区北部には名古屋の代表的産業観光拠点地区、トヨタグループの産業技術記念館やノリタケの森がある。名古屋駅とその中間に位置するルーセントタワー周囲にはまだ低層木造建築が残り、中小オフィスビルやビジネスホテル、マンション、運輸施設等が建つ名古屋駅地区業務街北部のフリンジエリアである。ルーセントタワーは名古屋駅地区業務街が北に広がり、周辺部の土地利用の変化を予感させるように新たなランドマークとなった。上部に向かって徐々に細く緩やかな曲線を描く東向きガラス面の外観は電波障害対策の役割を併せ持ち、周辺の景観に個性的な特徴を与えている。市街地の眺めが美しく、名古屋城がよく見える名古屋の新しい眺望点である。建物計画はレンタブル比を追求する超高層オフィスビルの傾向を反映し、中央コア周囲に柱の無い執務空間をコの字型に合理的に配置している。この建物には再開発ビルにありがちな機能や空間の不調和が見あたらない。これほどシンプルに形態をまとめるためには、長期の再開発事業の中で、在名主要企業の地権者で構成する市街地再開発組合とコーディネータ、設計者、施工者の協働による苦心とエネルギーがあったからに他ならない。ここでは容積緩和の開発条件により、地上の狭い歩道を補い、名古屋駅地下街と結ぶ歩行者専用自由通路、敷地内に確保された公開空地、タクシー乗り場など幾多の地域貢献が取り入れられ、緑に覆われた広い公開空地がシンプルな形態を一層際だたせている。採光のためにアルミアングルを匠に採用した駐車場棟の外観は目立たないが美しい。細部にわたる設計の気配りと施工の努力を評価したい。

尾関 利勝
主要用途 事務所・店舗・変電所
構  造
鉄骨造 一部鉄骨鉄骨コンクリート造 鉄筋コンクリート造
階  数 地上 42階 地下3階 塔屋1階
敷地面積
14,100.54u
建築面積
7,504.46u
延床面積
131,355.96u
建築主 牛島市街地再開発組合
設計者 株式会社 日建設計
施工者 大成建設株式会社 名古屋支店

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