所在地 : 愛知県名古屋市千種区星が丘元町17番3号

現在、歴史と伝統のある大学は、既存キャンパスの再構築の時期を迎えている。椙山女学園大学もそのひとつである。同大学キャンパスは、名古屋市きっての文教地区に位置し、創立100周年を記念して緑豊かな丘陵地の高台に「生活科学部棟」として既存の古い校舎を取り壊して建築されたものである。この新しい校舎は、既存のキャンパス施設の転換を図る第一歩の作品なのである。100年の間に培われてきたキャンパスは、高低差のある丘陵地という地理的条件と相まって、種々の校舎群で狭隘化し、本来のあるべきゆとりの外部空間がないに等しかった。今回の建設計画ではこうした課題を解消することを目的のひとつに挙げられ、新校舎を敢えて敷地の南側によせ、建物北側に眺望の良い広場を創出し、外部における交流プラザを形成している。一方、内部機能としては、講義・実験・演習室・研究室など多用な機能を内包する複合型建築で、ヴォリュウムの異なった諸空間を敷地の高低差を巧みに利用して破綻なく納めている。なかでも学生同士あるいは学生と教員との交流の場としての吹き抜けを有する開放的なラウンジを、要所のフロアにそれぞれ配し、コミュニケーションを誘発する試みがなされ、学生本位のキャンパス・アメニティを実現した作品として高く評価できる。

( 中 森 勉 )
主要用途 大学
構  造
鉄筋コンクリート造
一部鉄筋コンクリート造
階  数 地上 2階 地下6階 塔屋1階
敷地面積
30,850.00u
建築面積
2,096.23u
延床面積
11,290.62u
建築主 学校法人 椙山女学園
設計者 株式会社日総建 名古屋事務所
施工者 清水建設株式会社 名古屋支店

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