所在地 : 石川県金沢市角間町

 理科系の蔵書と利用を目的とした図書館と食堂を併設した建物で、PFIにより要求水準署に従って計画、建設された。1階部分が、研究講義棟の4層の吹き抜けを持つ大空間からのアプローチとなっており、1階の学生向けの大食堂がある。これを通り抜けると、建物前方に開けた金沢を囲む丘陵と大学へのアプローチ道路を望む、格好のロケーションである。2層目(図書館としては1階)、3層目が図書館であり、2層目からのアプローチとなっている。G1階として、AV関係のコーナーや諸室が作られている。この図書館の性格上、利用者としては、おおよそ自然科学系の研究者や学生に限られるためと考えられるが、図書館へのアプローチが正面性を有していない。図書館内部は、景色の開けた大開口側に閲覧スペースが広がっている。書籍・雑誌等は、中央部の円形吹き抜けを中心に置かれている。3層の間は、主に、この円形の吹き抜けにもうけられた階段で上下する。最上階にあがると、丘陵の緑が一望できるレストランが設けられていて、ここへのアプローチは期待感を持たせる構成となっている。

( 堀越 哲美 )
主要用途 図書館
構  造
鉄筋コンクリート造
階  数 地下 1階 地上 4階
敷地面積
527,186u
建築面積
3,270u
延床面積
10,672u
建築主 国立大学法人金沢大学長
林 勇二郎
設計者 株式会社 山下設計 代表取締役社長
大成建設株式会社 一級建築士事務所
施工者 大成建設株式会社 北信越支店

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