外観、内部ともに、黒い塗装の採用、壁の適度な配置により落ち着いた雰囲気を醸しだしている。 平面は北側へ向かう日本海への軸線を中心に考えられている。 各部屋の開口部の配置も敷地西側の杉林や日本海への眺め、自然通風を考えて決められている。 また、中廊下、屋根裏の納戸への採光は2段にずれた屋根の妻側に設けられた高窓によっている。 断熱と自然換気に留意された工法による屋根と外壁、ペアガラスと気密性のある木製建具による開口部、障子による柔らかい採光などなど、住みよい室内環境のためのディテールが見事である。 暖房は集中式で供給されるLPGのヒーターによっている。 強いて欠点をあげれば91cm( 3尺 )モデュールの使い方がやや安易で、中廊下部分、縁側や軒下空間に伸びやかさを欠いている点が惜しまれる。
( 藤 木 忠 善 )
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